吉田麻也、サンプドリアへ移籍して
すぐにイタリア語で取材陣を笑わせる (2ページ目)
「(ベンチで試合を見ながら)雰囲気を掴まなければいけなかったですし、試合にいける準備はもちろんしていましたけど、監督の判断ですし、勝たないといけない試合だったと思うので。前の2試合は大差で負けていますし、次は(強豪の)フィオレンティーナとローマが待っているし、ここで勝っておかないといけないという試合だったので、(出場機会が与えられなかったことについて)理解はできます。だけど、ここにはプレーしにきたので、1試合でも早く、1分でも1秒でもピッチに立てるようにいい準備をします」
早く試合に出場しなくてはいけない。そんな闘志と悔しさを、温厚な語り口の中ににじませた。
ピッチの脇に設置されたミックスゾーンで話を始めるにあたって、吉田は周囲に気を配っていた。まず、チームスタッフに「自分はここで喋っていいのか」と確認した。セリエAでは多くのクラブが、試合後に話をする選手を2人ほど決めて、記者の前に送り出す。クラブから「今日はキミの番」と言われていない限り、ミックスゾーンには来ないことが多い。ベテランといえど新加入選手。そんなルールを気にしていたのだ。
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