吉田麻也がまさかのサプライズ移籍。
サンプドリアのふたりが後押し

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko
  • photo by AFLO

 起死回生のために白羽の矢が立ったのが、イングランドでレスターを奇跡の優勝に導いたクラウディオ・ラニエリ監督だった。ラニエリのもと、どうにか降格圏からの脱出には成功したものの、その後も勝ったり負けたりが続く。今年に入ってからも、ブレシアに5-1で勝利したかと思えば、翌週にはラツィオに5-1で負け、戦いぶりは安定しない。現在は20チーム中16位だが、降格圏のチームとは5ポイント差しかなく、まだまだ安心はできない状況だ。

 不調の原因のひとつとして、守備の脆弱性は以前から指摘されていた。特にCBは問題視されており、ドイツU‐21代表ジュリアン・シャボット、ガンビア代表のオマール・コリーだけでは役不足のうえ、チームのキャプテンを務めていたヴァスコ・レジーニはこの1月にパルマにレンタル移籍が決まった。サンプドリアの冬のメルカート(移籍市場)での課題はCBの補強となった。

 そこで、まずはかつてサンプに所属し、ナポリでは出番のなかったイタリア人ロレンツォ・トネッリを取り戻した。だがもうひとり、クオリティーがあり即戦力となるCBを望んでいた。

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