選手より高給取りのシメオネ監督。
リーグで苦戦し求心力低下か

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Getty Images

 2月1日、リーガ・エスパニョーラ第22節。ディエゴ・シメオネ監督が率いるアトレティコ・マドリードは、敵地でレアル・マドリードとマドリードダービーを戦い、1-0と敗れている。

マドリードダービーでのディエゴ・シメオネ(左)、ジネディーヌ・ジダン両指揮官マドリードダービーでのディエゴ・シメオネ(左)、ジネディーヌ・ジダン両指揮官 前半は、シメオネのチームらしさが出た。FWアルバロ・モラタ、MFマルコス・ジョレンテ、DFフェリペ、GKヤン・オブラクと縦のラインが屈強さを見せ、レアル・マドリードの攻撃を分断。ビトーロ、アンヘル・コレアが素早いカウンターを見せ、守りながら優勢を作る戦いが功を奏していた。

 しかし後半、レアル・マドリードが2枚替えでヴィニシウス・ジュニオール、ルーカス・バスケスのサイドアタッカーを投入すると、アトレティコは後手に回る。右サイドでヴィニシウスに2人が張り付いたことで、トマ・レマルが完全に背後を取られ、サイドを崩され、折り返しをカリム・ベンゼマに合わされた。モラタがケガで交代を余儀なくされた影響もあって、反撃に転じられなかった。

 アトレティコは、暫定で6位に転落。首位レアル・マドリードとの差は13ポイントに開き、優勝は厳しくなった。

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