CLラウンド16のビッグマッチの注目点を
欧州サッカーの達人が分析! (8ページ目)
中山 今季のレバンドフスキは恐ろしいほどゴールを量産していますよね。ブンデスリーガで20ゴール、CLでは10ゴール(※1月19日時点)。どちらもダントツで得点王ランキングのトップを走っています。そもそもCLにおけるバイエルンの攻撃関連のスタッツもずば抜けているので、やはりチェルシーの勝ち目は薄いと見るのが妥当でしょうね。
倉敷 ブンデスリーガのゴール記録はゲルト・ミュラーの1シーズン40ゴールが最高なのですが、レバンドフスキは前半戦だけで19点取りましたから、このペースでいくと新記録を達成しそうです。
問題はセンターバックのポジションです。故障者が続出し、とくに柱であるニクラス・ズーレが当分の間は起用できません。リュカ・エルナンデスも離脱中。仕方なくハビ・マルティネス、ダビド・アラバ、バンジャマン・パバールらをセンターバックにしていますが、間違いなくここが不安材料です。ジェローム・ボアテングも冬に移籍してしまうかもしれません。小澤さんは、このカードをどのように見ていますか?
小澤 選手の質からしてバイエルンが優位であることは間違いないですが、今季のチェルシー、ランパード監督には好印象を持っています。相手がバイエルンということで、割り切ってボールを持たない非保持の局面からゲームプランを設定して、守備的な戦いに挑めば十分勝機はあると見ています。
倉敷 スケジュールをチェックするとバイエルンは問題なし。前後のブンデスリーガに難しい相手は見当たりません。一方、チェルシーは、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナム、そしてバイエルンと、いずれも中3日のスケジュールが組まれています。
中山 チェルシーにとって重要なのはプレミアで来季のCL出場権を確保することでしょうから、CLは完全なチャレンジャーとしてバイエルンの胸を借りるくらいの気持ちで臨むほうがベターでしょう。勝てば番狂わせになるわけですし、負けた場合もサポーターがランパードを非難するようなことにはならないと思いますし。
倉敷 ランパードの監督としての才能を見極めるうえでも、楽しみな試合ですね。バイエルンの圧倒的な攻撃力を、チェルシーはどのようにして抑え込もうとするでしょうか。
では、次回も引き続きラウンド16の注目カードを展望していきましょう。
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