中山雄太と菅原由勢は批判を浴びた
U-23代表をどう思ったのか (2ページ目)
シーズン後半戦の巻き返しに向けていいスタートを切った中山は、こう誓った。
「僕らはカップ戦もなくリーグ戦だけですので、全試合出場を心がけたいです。それが、いずれオリンピックや日本代表につながると思う。今日みたいに結果がついてくればベストですけれど、これからのハーフシーズンはしっかり試合に出場し続けることを意識したい」
中山が起死回生の同点ゴールを決めた翌日、AZ対ヴィレムⅡが行なわれた。菅原由勢はレギュラーの座こそ奪えてないが、シーズン前半戦の台風の目となったAZで右サイドバックや右ウイングで頻繁に出場機会を得て、すっかりチームに馴染んでいる。
ヴィレムⅡ戦で菅原はベンチスタートとなった。だが、「カルビン・ステングスのコンディショニング次第で先発の可能性大」(全国紙『アルヘメーン・ダッハブラット』)と、チーム内序列はかなり高い。
菅原は1−1の74分から右ウインガーとして登場し、再三サイドから小気味よいプレーを披露したがクロスの精度を欠き、消化不良に終わった。そして、チームも1−3で敗れてしまった。
「(自身の役割は)攻撃を活性化させることが目的でしたが、チームが全体的に後ろに重く、前線に(ボールが)入っても距離感が遠く、味方同士がバラバラになっているのをピッチに入って感じた。もっとコミュニケーションを取って、チーム内を変化させることもできればよかった。そこも含めて課題だと思います」
現在2位のAZにとっては、後半戦の初戦に勝って首位アヤックスとの勝ち点3差をキープし、ライバルにプレッシャーをかけ続けたいところだった。だが、逆に3位のヴィレムⅡに勝ち点5差まで詰められる結果となった。
それでも、AZはチームのポテンシャルの高さから、現在オランダ国内で最も注目を集めているクラブであることに違いはない。
2020年の目標を「東京五輪で金メダル」と掲げる菅原は、オランダリーグ、オランダカップ、ヨーロッパリーグを並行して戦うAZにおいても、「全部、勝ちに行けばいいんですよ。じゃなければダメだと思う」と、タイトル奪取に燃えている。
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