2019.11.22

レアルで驚異の得点率。久保建英の
ライバル、セレソンでもデビュー

  • 沢田啓明●文 text by Sawada Hiroaki
  • photo by Eurasia Sport Images/Getty Images

「才能があり、謙虚で、頭もいい。レアル・マドリードとセレソン(ブラジル代表)、両方の未来を担う選手だ」

 クラブでも代表でもチームメイトであるMFカゼミーロの言葉だ。

ブラジル代表でもデビューを果たしたロドリゴ・ゴエス ロドリゴ・ゴエス、18歳。名門サントスの下部組織育ちで、ネイマールに憧れ、少年時代はプレースタイルから髪型まですべて真似していた。決して体格に恵まれているわけではないが、傑出したスピードと高度なテクニックを持ち、常にゴールに直結するプレーを選択する。右利きだが左足も同様に使えるウィンガーで、決定力も高い。

 6月中旬、ロドリゴは日本代表FW久保建英とほぼ同時期にレアル・マドリードへ入団している。久保は移籍金なしでの入団で、プレシーズン期間中に懸命にアピールしたものの、トップチームには残れず、8月下旬、スペイン1部マジョルカへ期限付き移籍した。一方、ロドリゴの移籍金は4500万ユーロ(約54億円)。ジネディーヌ・ジダン監督の判断でクラブに残り、カスティージャ(レアル・マドリードB)を経て、9月、トップチームに昇格した。

 9月25日、ラ・リーガ(スペインリーグ)のオサスナ戦の後半26分にデビューを果たすと、その直後、左サイドで斜め後ろからのロングパスを見事にコントロールしてすぐに前を向き、マーカーを抜き去って右足でゴールを決めた。

 その後、10月30日のレガネス戦で初めて先発出場すると、右からの折り返しを左足ボレーで決めている。圧巻だったのは、11月のチャンピオンズリーグ(CL)、ガラタサライ(トルコ)戦だった。ロドリゴは右ウイングとして先発し、日本代表の左SB長友佑都と対峙した。

 前半4分、左後方からのロングパスを受けると、驚異的な加速で内側へ切れ込んで長友ら2人を外し、左足でファーサイドへ蹴り込んだ。その3分後には、左からのクロスを頭で決め、後半のアディショナル・タイムには巧みにゴール前へ走り込んでスルーパスを引き出し、GKのタイミングを外して右足で流し込んだ。

 CLにおける18歳と301日でのハットトリック達成は、史上2番目の若さ。左足、頭、右足を用いた「完全ハットトリック」達成は史上最年少だと、世界中のファンを驚嘆させた。