世代交代の波に抗う吉田麻也。完敗の試合後、監督室のドアを叩いた (4ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 吉田は、今年8月に31歳の誕生日を迎えた。ファーストチームでは2番目の年長者で、「ベテラン」と呼ばれる領域に入った。昨季の主力だった吉田とFWシェーン・ロング(32歳)の出場機会が限定的になっていることも、今季の采配の特長だ。

 実際、吉田は「自分たちと同じレベルのチームとの試合には出られず、トッテナム戦のような難しいゲームでポッと出ることになる。監督はそういう時(=格上との試合)は『経験』を優先し、違う時は(若い選手の)『勢い』を優先しているのではないか」と、今の状況を説明していた。

 世代交代を進める指揮官と、ベテランとして信頼されながらもレギュラー奪取を目指す境遇にある吉田――。「僕の立場で与えられたことをこなして、結果を出していく」(吉田)との言葉どおり、トッテナム戦のような力強いパフォーマンスでアピールしていくしかない。

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