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ゲンク伊東純也、3つ目のアシストで
調子上向き。地元メディアも称賛 (2ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 今から5週間前に、今季のベルギーリーグは開幕した。ゲンクの初戦の相手はコルトレイク。ゲンクは13分に失点する苦しい試合展開となったが、新加入のMFベンジャミン・ニグレンとMFヤニス・ハジのゴールによって、2−1で逆転勝ちした。

 この試合で伊東は、左SBイェレ・ウロネンが縦に蹴ったFKをジャンプしながらトラップし、ハジの決勝ゴールをアシストした。トラップからの一連のプレーの流れは美しく、ベルギーメディアも大いに讃えた。全国紙『ヘット・ニ--ウスブラット』は第1節の週間ベストイレブンに伊東を選出。だが、コルトレイク戦後の伊東の表情は冴えなかった。

「今日はアシストをしてなかったら、自分で自分を許せないぐらい本当に(出来が)ヤバかった。今まででも1、2を争うぐらいひどかったと思います」

 コルトレイク戦の前半を0−1で終えると、伊東はロッカールームでチームメイトとともにフェリチェ・マッズ監督から「ボールを失いすぎ」と厳しく指摘された。伊東も「そのとおりだな」と思ったという。コルトレイク戦後の伊東は、最後に「今日はちょっと反省点が多い」と言って帰っていった。

 あれから1カ月、伊東は明らかに調子を上げている。その秘訣はいったい何なのだろうか......。

 昨季、ゲンクをベルギーリーグ優勝に導いたフィリップ・クレマン監督(現クラブ・ブルージュ)の指揮のもと、伊東は右に張った位置から中に切れ込んだり、ポジションを移したりしていた。本人いわく、「やり方は柏の頃とそれほど変わらない」ということだった。

 一方、この夏から就任したマッズ監督の指示は、「中に入ってポジションを取れ」というもの。その指示に伊東は、ちょっと慣れていない様子だった。

 ところが、アンデルレヒト戦の伊東のポジショニングは、コルトレイク戦と比べて右サイドに張っている時間帯が増えていた。伊東は言う。

「マッズ監督から最初、『中に入れ』と言われていたのですが、自分の特徴はサイドからの仕掛けなので、監督の言うことを聞きつつ、自分のやりたいことをやっていかないと......というバランスを見つけました。

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