2019.08.28

武藤嘉紀は連敗ストップに安堵。
「失点したら最悪だった。勝ってよかった」

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke
  • photo by AFLO

 ニューカッスル・ユナイテッドが今季初勝利を挙げた。

 8月25日に行なわれた、トッテナム・ホットスパーとのプレミアリーグ第3節。アウェーゲームに乗り込んだニューカッスルは、強豪相手に5-4-1の守備的なシステムを採用した。

トッテナム戦の武藤嘉紀は約8分間プレーした 試合序盤から8割近くのボールポゼッションを握られる苦しい展開になったが、ニューカッスルは自陣深くに引いて守備ブロックを敷き、カウンターからの「ワンチャンス」に狙いを定めた。すると、相手守備の一瞬の隙きを突いて前半27分、ブラジル人FWジョエリントンが先制点を奪取。その後もトッテナムの猛攻をなんとかしのぎ、1-0で貴重な勝ち点3を掴んだ。

 試合終了のホイッスルが鳴ると、ニューカッスルのサイドでは、ひざから崩れ落ちて勝利を噛みしめる選手の姿も……。開幕2連敗を喫し、スティーブ・ブルース監督とクラブ首脳陣には早くも厳しい批判が集まっていたが、重苦しいムードを吹き飛ばす大きな勝利となった。

 そして、ベンチスタートのFW武藤嘉紀は、後半43分から途中出場を果たした。

 実はその20分前にもジョエリントンが足を負傷し、武藤がユニフォーム姿になって準備を整えた場面があった。ところが、治療を終えたジョエリントンはピッチに復帰。試合に出られるか、出られないかという微妙な状況が続き、武藤は「モゾモゾしていました」という。

 こうして迎えた後半43分、疲れの色が濃くなったジョエリントンに代わって、ようやく出番の声がかかった。投入時、武藤はブルース監督に背後から抱きかかえられ、「忍者スタイルを見せてこい!」とハッパをかけられたという。

 武藤が入ったのは5-4-1の1トップ。相手DFのパス回しを追いかけながら、前線に残ってカウンターのチャンスを狙った。

「『少し前に残っていろ』と言われて。相手のDFが跳ね返したあとのセカンドボールを狙っていた。あそこで俺も一緒に下がっちゃうと、全員で下がってしまう。前線がゼロになってしまうので。前線でボールを収める場面が出てくることも想定できたから」と、武藤は監督からの指示を明かした。