2019.04.30

アヤックスの先輩と後輩が激突するCL準決勝。欧州通の3人が展望した

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蹴球最前線──ワールドフットボール観戦術── vol.63

 サッカーの試合実況で日本随一のキャリアを持つ倉敷保雄、サッカージャーナリスト、サッカー中継の解説者として長年フットボールシーンを取材し続ける中山淳、スペインでの取材経験を活かし、現地情報、試合分析に定評のある小澤一郎――。この企画では、経験豊富な達人3人が語り合います。今回のテーマは欧州CLの準々決勝レビューと準決勝プレビュー。若手中心で勝ち上がってきたアヤックスの魅力を語り合います。

――今シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)は、トッテナム(スパーズ)、アヤックス、バルセロナ、リバプールの4チームがベスト4に勝ち上がりました。今回も、お三方に準々決勝を振り返っていただきつつ、準決勝2カードを展望していただきたいと思います。前回同様、4月30日(日本時間5月1日早朝)に第1戦が行なわれるトッテナム対アヤックスについてお聞きしたいと思います。

倉敷 スパーズと準決勝(第1戦4月30日、第2戦5月8日)で顔を合わせるのは、優勝候補の一角ユヴェントスを破ったアヤックスです。第1戦はホームで1-1、第2戦はアウェーで1-2の勝利。トータルスコア2-3で勝ち上がりました。

若手中心で快進撃を続けるアヤックス中山 正直、アヤックスがユベントスのホームであれだけのゲームをして相手を圧倒したことに驚きました。確かにアヤックスは強いとは思っていましたが、あのスタジアムでユーベを圧倒することはバルサやマドリーでも難しいことですからね。

倉敷 第2戦では左サイドバックのヌサイル・マズラウィが前半12分に負傷交代するアクシデントがありました。しかし守備面を考えれば彼に代わって入ったデイリー・シンクフラーフェンのほうが安心できたと思います。

小澤 アヤックスは、第1戦でニコラス・タグリアフィコがイエローカードをもらって累積警告により第2戦を欠場しましたけど、倉敷さんはどう見ていましたか?

倉敷 実はタグリアフィコの不在でアヤックスの負ける確率が10パーセント近く上がった、と思っていました。マズラウィは攻撃的な良い選手ですが、守備面は時に淡白です。イライラしてカードをもらうこともあるので、監督も左サイドバックに誰を使うかは迷っていたはずです。負傷交代でしたが、結果として早いタイミングでシンクフラーフェンが入ったことはプラスだったと思います。

 逆にユーベはパウロ・ディバラが前半終了間際に負傷し、後半からモイーズ・キーンが入りましたが、彼はディバラのタスクを受け継がなかった。いろいろなところに顔を出してくれる選手ではないので、フレンキー・デ・ヨングもパスを出しやすくなった。マッシミリアーノ・アッレグリ監督のこの采配は疑問に思いました。