アトレティコはCL優勝の可能性十分。シメオネ采配が巧みすぎる (4ページ目)

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小澤 たしかにそうですね。ただ、クラブの予算で見たら、やはり本命と言われるクラブの半分くらいの規模なので、そういう点ではよくやっているという評価をしてあげてもいいかもしれないですね。アトレティコは4億ユーロの予算となりそうですが、バルサの場合は倍の8億ユーロくらいの予算があるわけですし。

倉敷 アトレティコが優勝するなら前線の選手が好調でゴールを決め続ける、という条件付きですが、実は昨シーズンからの上積みはあります。ようやく新スタジアムでもカルデロン時代の凄味が戻ってきたという点です。メトロポリターノでの決勝までいけたら期待できますね。

中山 僕が今シーズンのアトレティコについて注目しているのは、決勝トーナメントで勝ち上がっていくなかで、いわゆる優勝候補に挙がっているような強い相手と対戦する時に、シメオネがアウェーでのドルトムント戦のような攻撃的な戦い方に打って出ることができるのかどうか、という点です。これまで触れたバルサ戦はケガ人の影響でああいう風な戦い方になりましたが、格上相手の大一番の試合では従来どおりの守備的な戦い方をすることを選択して、耐え抜くサッカーで挑むことになってしまうのか。

 結局、自分たちの限界値を超えようとチャレンジしていることを最後まで貫けるのか、それを封印してしまうのかで、アトレティコが優勝できるかどうかが決まってしまうような気がします。従来の戦い方に終始したら限界があることはもう十分にわかっていると思うので、シメオネには格上に対してもチャレンジしてもらいたいですね。それぐらいの可能性を秘めいているチームだと思いますし。

倉敷 そうですね。それにしても、アトレティコもシメオネも「もう一度やり直そう」という諦めない気持ちが素晴らしいですね。シメオネは3シーズン前の決勝で、PKでレアル・マドリーに敗れた時はアトレティコを離れると思っていましたが、ここにきて契約更新の話題も出ています。

小澤 延長した場合、監督としては世界最高額の年俸2千万ユーロになるようです。これはペップ・グアルディオラを超える金額です。

倉敷 へえ。もうインテルの話はなさそうですね(笑)。アトレティコは今季のスペイン勢でもっとも安定していますからチャンピオンズだけでなくラ・リーガ優勝のチャンスも十分にあります。シメオネがシーズン後半戦にどのようにチームを進化させていくのか、注目したいですね。

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