アトレティコはCL優勝の可能性十分。シメオネ采配が巧みすぎる (2ページ目)

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小澤 アトレティコのサッカーも、かなり選手が変わっているなかで、4-4-2を継続しながらボール保持のサッカーもうまく実践できるようになってきました。その分、以前と比べてカウンターの鋭さと頻度は低下していると思いますが、逆にボールを保持することや、スペースを消された状況でもコンビネーションで崩せるようになってきているので、チームとしての成熟度は上がっている印象があります。

 それに加えて、ここにきて新戦力のトマ・ルマルが左サイドでフィットしてきているというプラス要素も大きいと思います。近年のアトレティコは、サイドバックの補強はしてきましたけど、それ以外の獲得選手ではガイタンが大外れしたり、ヤニク・フェレイラ・カラスコもフィットできなかったりして2人ともに中国へ移籍しました。ビトーロもケガが多いですし、なかなか新加入のサイドアタッカーが当たらない中で、お金はかかりましたけれどルマルはいい補強だったと思います。

 それと、ロドリの補強も大きかったですね。ここにきて、サウールが調子を落としているので、そのタイミングでロドリがバチッとはまって、アンカーとしてかなり回せるようになってきています。最近の試合で言えば、ゴールキーパーのヤン・オブラクとともにロドリがいちばんの主軸として試合に出場しているというデータも出ています。そういう意味では、スペイン代表でもセルヒオ・ブスケッツに代わってもいいんじゃないかなというぐらいの高パフォーマンスを見せていると思います。

倉敷 彼はゲームメイクがとてもうまいですね。あんなにできるとは思いませんでした。

小澤 唯一の心配は、手術の判断を迷っていたジエゴ・コスタが手術に踏み切り、年明けのCLラウンド16あたりまで離脱すること、その間に可能性は低くなりましたが中国から断れないようなオファーがあり退団もありえるという報道が出ていることでしょうか。

倉敷 アトレティコにケガ人が多いのは、シメオネのサッカーと関係があるでしょうか?

小澤 なかなかきちんとした結論は出ないとは思いますけど、シメオネのサッカーはどうしても選手が消耗してしまうという部分は否めません。しかも、長くプレーしている選手が多いので、多かれ少なかれ、疲労が蓄積しているのではないかと見ています。

倉敷 たしかにそうですね。中山さんは今シーズンのアトレティコをどう見ていますか?

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