2018.11.23

必死になっても勝てないバイエルン。
5位低迷と何かが起きている?

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 ブンデスリーガ第11節ドルトムント対バイエルン・ミュンヘンの一戦は、ドイツ国内で久々に見られた面白い試合だった。香川真司が長きにわたって所属するドルトムントが勝ったからというような単純な理由ではない。本気になったバイエルンが見られたからだ。バイエルンを本気にさせるほど、今季のドルトムントが強いとも言えるのだが。

ドルトムントに敗れ、硬い表情のロベルト・レバンドフスキとトーマス・ミュラー バイエルンは現在リーグ6連覇中。ところが7連覇を目指している今季は、第11節終了時点で5位と低迷している。序盤、なかなかエンジンがかからなかったのは、ユップ・ハインケスからニコ・コバチへの監督交代と、多くの選手を送り出しているドイツ代表がロシアW杯で早期敗退したことの影響と言われている。

 首位を快走しているドルトムントとの比較でいうと、過去6シーズンの12回は、すべてドルトムントが追う立場で対戦し、ドルトムントの2勝2分8敗だった。ドルトムントはチャンピオンズリーグの決勝で1回、ドイツ杯の決勝でも2回、バイエルンに敗れており、とても互角とはいえない成績だった。

 ちなみにバイエルンが6連覇する前はドルトムントが2連覇を果たしており、2011~12シーズンの最終戦、ドイツ杯決勝でもバイエルンを圧倒して優勝した。香川獲得のためにマンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン元監督が訪れていた試合である。バイエルンはユルゲン・クロップ率いるドルトムントに必死にぶつかっていったものだが、今季の一戦はそのころを彷彿とさせた。

 バイエルンの公式サイトは、敗れたにもかかわらず、このドルトムント戦を「今季最高のパフォーマンス」と、振り返っている。また、コバチ監督は「見ている人にとっては面白い試合だっただろう。すばらしい試合だったが敗れてしまった」、ウリ・ヘーネス会長も「両陣営の卓越した試合」と、評価していた。