2018.11.26

クラブW杯に出る南米王者が決まらない…
バス襲撃でメガクラシコ延期

  • 三村高之●文 text by Mimura Takayuki photo by Reuters/AFLO

 南米のクラブチャンピオンを決めるコパ・リベルタドーレス。決勝戦に進出したのは、ともにアルゼンチンのボカ・ジュニオルスとリーベル・プレートだった。

 その第1戦は2-2。雌雄を決する第2戦は、24日にリーベルのホームであるモヌメンタルスタジアムで行なわれるはずだった。しかしこれが、とんでもないスキャンダルによって順延となった。

 キックオフ(午後5時)の1時間半前に、ボカの選手を乗せたバスがスタジアムへ差し掛かると、リーベルのバラス(フーリガン)がいっせいに投石。バス左側面のガラスはほとんど割れ、催涙スプレーの噴射まで受けた。これにより6名の選手が負傷し、角膜を傷つけたキャプテンのパブロ・ペレスは救急車で搬送される事態となった。

ボカ・ジュニオルスのチームバスに投石するリーベル・プレートのサポーター 一度は翌日への試合順延が決まったが、ボカサイドは、リーベルのサポーターによって負傷させられたキャプテン不在での試合を強いられるのは不公平だと訴え、代替開催日未定のまま再び順延の決定が下された。

 ボカとリーベルの対戦は、クラシコ(ダービーマッチ・伝統の一戦)の中のクラシコ、あるいは普通のクラシコを超越したカードということで「スーペルクラシコ」と呼ばれる。その注目度はアルゼンチン国内だけにとどまらず、レアル・マドリード対バルセロナ、インテル対ミランなどとともに、「世界三大クラシコ」や「世界五大クラシコ」のひとつに数えられることもある。また、イギリスのミラー紙では、「世界でもっとも激しいクラシコ・ランキング」の1位に選ばれている。

 それだけに、この決勝戦には世界25カ国のメディアが取材に訪れていた。その前で、この大不祥事である。アルゼンチンサッカーは、その醜態を全世界にさらすこととなってしまった。