2018.10.30

クラシコ大敗→監督解任。ロナウドが
抜けたレアルに何が起きているのか

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

「レアル・マドリードは、今もトップレベルのチーム。ただ、クリスティアーノ(・ロナウド)を失った。それは50~60得点を失ったことに等しい」

 バルセロナの指揮官として、何度もクラシコ(バルセロナとレアル・マドリードが対戦する伝統の一戦)を戦ったジョゼップ・グアルディオラは、仇敵の現状をそう語っている。シーズン50得点以上を記録してきたロナウドがユベントスに移籍。その損失はとてつもなく大きかった。

 10月28日、カンプ・ノウで行なわれたクラシコは、まさに象徴的な一戦になった。

失点を重ね、呆然と立ちつくすルカ・モドリッチ(左)らレアル・マドリードの選手たち「マドリードは手負いのほうが危険だ」

 試合前、バルサのエルネスト・バルベルデ監督はそう警戒していた。

 今シーズン、レアル・マドリードは国内リーグ戦で深刻な低迷を見せている。クラシコを前にメディアやファンから痛烈な批判を浴び、フレン・ロペテギ監督には”負ければクビ”が用意されていた。決戦を前にした記者会見でも、ロペテギ監督は針のむしろに座らされた。

「えー、決まり文句はなしにお答え下さい。決戦を前に……」

 記者が挑発気味に訊ねる。

「おい、決まり文句って言ったのか? それはおまえの強要か?」

 ロペテギが不機嫌そうに質問を遮った。

「いえ。それなら、自由にお答え下さい」「よろしい」

 険悪さは十分に伝わってきた。指揮官は孤立を深めており、負ければ確実にクビだった。