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ユベントス悲願のCL優勝へ「最後のワンピース」はロナウドの加入 (3ページ目)

  • photo by Getty Images

倉敷 僕らの代表はベルギー戦でマルアン・フェライニに苦しめられましたが、フランスはフェライニの脅威もポグバひとりで埋めてしまいました。小澤さん、ポグバのような攻撃的センスのあるアスリートであっても守備のために相手のマークにつけ、パスコースを消す役割も与えられるところがフランスの強みでしたね。

小澤 そうですよね。ポグバについて言えば、フランス代表では脇役的に献身的なプレーをするタスクを負っていましたので、マンチェスター・ユナイテッドでの役割とは少し違う使われ方でした。W杯、フランス代表での使われ方の方が活かされる選手だと思います。

今季のユベントスの所属選手一覧今季のユベントスの所属選手一覧倉敷 ユベントス時代のポグバは溌剌としていましたけどね。ユベントスは彼がいた頃からボールを奪われた時の全選手のポジショニング、動き、体の向きなどが適切である点が目を引いていました。ディフェンスは適正なポジションにどのスピードで入れるのかという点が重要ですが、小澤さんはその点について現在のユベントスをどのように分析していますか?

小澤 今回4チームのリーグ戦もチェックしましたけど、ユベントスはそこの強度がもっとも高い。とくにボールを失ってから守備に入る時のトランジッションの強度が高いのと、リトリートのスピードが抜群に速い。ピアニッチのポジションのとり方が意外といいですし、カバーリング、プレスバックの強度も相当高いレベルにあることが改めて分かりました。

倉敷 では、これまで惜しいところまで行っていたユベントスがクリスティアーノ・ロナウドの加入で優勝できるか?いう話をしましょうか。

中山 昨シーズンまでの流れからすると、最後のピースとしてロナウドはこれ以上ない駒だと思いますね。彼だけで違いを出せますし、大事なゲームの大事な局面でしっかりゴールを決められる選手は、世の中にそうそういるものではないですしね。そういう点で、ユベントスはかなり優勝に近づいているんじゃないかと思います。

 それと、バレンシア戦でロナウドが退場した後のゲームの運び方ひとつを見ても、優勝を狙うに相応しい戦い方だったと感じました。まず4-4-1でしっかり守備をして、2点リードしてカウンター1本に的を絞った時にはピアニッチを下げてドウグラス・コスタを投入するなど、勝ち方としてパーフェクトだったと思いますし、押し込まれた時の自陣ペナルティエリア付近での守り方は芸術的と言っていいレベルのものでした。

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