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W杯で話題になったVARはサッカーのトレンドをどう変えるのか? (2ページ目)

  • photo by JMPA

倉敷 小澤さんは今回のロシア大会、総じてどんな印象か聞かせてください。

小澤 僕は現地には行ってないので、あくまで日本からの大会を追ったかたちですけど、ロシアのインフラ、ホスピタリティーのよさは、現地に取材に行かれたジャーナリスト、記者の方から伝わってきましたし、日本だけではなくて、スペインのメディアからもそういう報道は出てきていました。

「本当にロシアはすばらしい国だ」というような記者の感想は、日本以外のジャーナリストからも発信されていましたので、そういう意味でFIFAが「成功だった」と自分たちで総括していましたけれども、そういったコメントに対しては同意できます。

 あとは、競技面で、後でサッカーの話は突っ込んでいきたいんですけれども、フランスが優勝したように、タレントだけではなくてチームワークがより重要になって、今回タブレットやVARといういろいろなテクノロジーの導入によって、それにうまく適応した国が勝ち上がった印象があります。

 大会の盛り上がりという点では、ホスト国のロシアがベスト16のみならず、そこでスペインに勝ってひとつ上に上がったということも含めて、そういう意味では成功に映った大会に見えます。

倉敷 僕はロシアに行けばよかったかな、とちょっと後悔しているんです。今回のワールドカップの次の大会がカタールですよね。カタールという非常に小さな土地で開催される。小さなところで集中してやるよさもある。2020年の東京オリンピックもそもそもそういうことを目指したわけです。

 でも、そうすると、いろんなところを旅するということはほぼない。さらに、その次のワールドカップになってしまうと48カ国も出て、ちょっとまた違った大会になってしまう。だから、ワールドカップらしい大会は、実は今回が最後だったかもしれないという点で、行けばよかったなと思ったんです。

中山 ヨーロッパでやったということもありますけれども、次のカタール大会も、もしかしたら48カ国に拡大される可能性もありますよね。

倉敷 可能性があるんですか。

中山 ええ。まだ残されているんです。先ほど触れましたけど、インファンティーノのワールドカップというのはそういう方向性、つまり、より広い人たちに参加してもらうワールドカップというところを目指している。その裏にはお金があるんですけれども。そういうことから言うと、今までの「サッカーの世界一を決める大会」という流れからすると、お祭り的な要素が強くなる可能性はあります。

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