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もはや異星人扱い。ロナウドの
セリエAデビュー戦に特殊部隊も出動 (3ページ目)

  • パオロ・フォルコリン●文 text by Paolo Forcolin 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 キエーボ戦のユベントスも、1-1の同点にされると、元ユベントスのエマヌエレ・ジャッケリーニにPKを決められて逆転されてしまった。世界最高の選手を擁するイタリア最強のチームが、たとえ一瞬でも、キエーボという小さなチームの後塵を拝してしまったとは、信じられない話だ。強いが傲慢で全力を出さないチームに、弱くとも本気のチームが挑めばどういう結果になるか、そのいい例だった。

 もちろん、さすがにユベントスはそこで終わらず、リードされてやっと目を覚ますと、再逆転して最後には勝利を収めた。しかし、いつもこんな風にうまくいくとは限らない。勝利を喜びながらも、ユベントスがこの戦いぶりを反省しているかどうかが、今後のチームの行方を占うだろう。初参戦のロナウドは、この欠点に気がついただろうか......。

 この日、ロナウドは笑顔でピッチを後にした。ゴールにはならなかったものの、多くのシュートを放ち、チームも勝利した。CFとしてよく動き、変化に富んだプレーでチームをアシストした。決して悪いデビュー戦ではなかった。ただし、皆が期待していたエイリアン級の活躍とは程遠かった。彼が本領を発揮するにはもう少し時間が必要だろう。

 ユベンティーノは、次節のホーム戦こそはロナウドのスーパープレーを見ることができると待ち構えている。

「ロナウドはセリエAの初ゴールをアリアンツ・スタジアムで決めるためにとっているのさ」

 そんな声があちこちから聞こえてきた。

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