原口元気も予言。ハノーファーで
浅野拓磨は「ブレイクする」 (2ページ目)
年明けの第21節から指揮をとったタイフン・コルクト監督からは、2列目の選手とみなされ、得点は求められず、「守備に奔走しておけ」と、心が折れてもおかしくないようなテーマを与えられた。もちろん、FWだけでなく攻撃的MFとしてプレーする必要もあるが、浅野本来の、裏に出たボールに俊足をいかして追いついてチャンスにすることへの期待はまったくなくなった。
だが、そんな状況はハノーファーに来たことで一変した。
ビルバオ戦での浅野のポジションは4-4-2の2トップの左だった。24分のハノーファーの先制点のシーン。浅野は右後方からのロングボールをペナルティエリア内で受けると、ドリブルで相手DFをかわし、クロスを入れ、ゴール前でこぼれたところをニクラス・フュルクルクが押し込んだ。
その5分後、左MFリントン・マイナが相手のボールをインターセプトし、前線にスルーパスを送る。浅野は難なくそのボールに追いつき、左足ダイレクトでゴール左隅に追加点を押し込んだ。
どちらのシーンも、周囲が浅野の動きと特徴を理解し、さらにはそれを信頼し、あてにしたものだった。浅野が説明する。
「チームのなかでも、自分の裏への走り出しをひとつの武器として見てくれている。監督もそこを求めていますし、それをチーム全体で意思統一するように言ってくれているので、求められていることをやるだけかなと思います。
ゴールのシーンも、僕だけじゃなくて、チーム全体でそこだけは意識できているのが形になったものだと思います。試合中に監督が、すごく『そこを狙え』って、ディフェンスの選手や、ボールを持っている選手に言っているのを、僕も聞いていました。
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