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レアルは「ひどい目にあったユーベ戦」を
CL準決勝の教訓にできるか (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 中島大介●写真 photo by Namashima Daisuke

 今度はCLにおける"身分"で上回るのは、むしろリバプールだ。格上のマンCを倒したノリで戦いたかったのは、ローマではなく、バイエルン、レアル・マドリード相手だろう。その牙は、強者に向けられてこそ鋭さを発揮する。

(左から)サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノ、モハメド・サラー。リバプールの最大の武器は前線3人の縦への推進力だ。ダークホースという立ち位置に、そのスタイルはピタリとはまっている。彼らがどれほど縦に走れるか。俗に言うショートカウンターをどれほど決めることができるか。

 布陣は4-3-3。これはローマも同じだ。こちらは1トップのエディン・ジェコにボールを預けながら、ボールを展開していくマイルドなサッカーだ。しかし、それでいながらバルサに打ち勝った。監督のエウゼビオ・ディ・フランチェスコは突如、3-4-3のバルサ型というべき3バックを採用。1-4で迎えた準々決勝第2戦に臨み、見事、大逆転勝利を飾った。フロック勝ちではなく実力勝ち。必然を感じる勝利だった。この自信は大きい。

 準決勝はユルゲン・クロップ対ディ・フランチェスコの監督対決といっても過言ではない。勝利を収め、決勝進出を決めれば、監督としてワンランクアップは必至。その色気をどれほど抑え、ダークホースの立場を貫けるか。

 一方のバイエルン対レアル・マドリード。こちらは、勝ったほうが優勝に大きく近づく、まさにビッグマッチだ。昨季は準々決勝で対戦。レアル・マドリードが延長戦に及ぶ激闘を制したが、今回はその再戦となる。

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