2018.04.16

「メッシ後継」を探すバルサが惚れた、
あの童顔ストライカーの息子

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by VI Images/AFLO

 リーガエスパニョーラ第32節、バルセロナはホームで3位バレンシアを2-1で下した。チャンピオンズリーグではローマに敗れたものの、リーガでは新記録となる39試合連続無敗を達成。2位アトレティコ・マドリードに勝ち点11差をつけ、首位を独走している。

「かつてないほど、メッシをジムで見かけるようになったよ」

 リオネル・メッシのチームメイトであるイバン・ラキティッチ(バルセロナ)の言葉である。メッシの30歳という年齢は、トップアスリートにとってひとつのヤマとなる。フィジカルコンディションを維持するのは簡単ではない。厳しく鍛えることで失いかけた肉体の力は戻せるが、いつしか神がかった力は戻ってこなくなる。世界最高の選手であるメッシも、そのタイムリミットは近づいている。

自身もバルセロナでのプレー希望を隠さないユスティン・クライファート(アヤックス) 現場は日々の勝利が主眼になるが、フロントは次の準備に備えなければならない。バルサは「メッシを継ぐ者」を探す必要があるのだ。

「ひとりでも、集団でも、守備陣を切り崩し、決定機を作れる」

 バルサの下部組織であるラ・マシアは、そういう選手を追い求め、鍛え上げてきた。メッシはそのフィロソフィーの中で生まれた最高傑作である。今や「メッシ二世」と言われる選手は各カテゴリーにいる。しかしながらそんなラ・マシアでさえ、メッシ以降、現実にはそのような選手を生み出せていない。

 一方でバルセロナは過去にも、ミカエル・ラウドルップ、ルイス・フィーゴ、リュドビク・ジュリ、ロナウジーニョ、ネイマールといった外国人選手に頼ってきた。今シーズンも、ウスマン・デンベレ、コウチーニョと、成熟したアタッカーを獲得している。

 だが、移籍してきた選手がバルサのカラーに馴染むにはどうしても時間がかかる。リカルド・クアレスマやアレクサンドル・フレブなど、失敗例のほうが多いのが実状だろう。加入した選手の多くが、バルサ特有のオートマチズムに戸惑ってしまうのだ。