乾貴士ベティス移籍説はテレビの
怪報道から。「俺なんかで騒がないで」
「俺なんかで騒いでほしくないんですよね。何も決まっていないので、今は何も言えない。これ以上は俺も特に話すことはないです」
代表戦前の最後の試合となった3月16日のレバンテ対エイバル(結果は2-1でレバンテの勝利)戦。試合後のミックスゾーンで去就について質問が飛ぶと、乾貴士は少しうんざりした表情をしながら、記者の質問に答えた。
ベティスへの移籍報道がメディアをにぎわせている乾貴士 複数のスペインメディアが、乾のベティス移籍がすでに決まったかのように報じている。
この現象はアトレティコ・マドリードのフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンのバルセロナ移籍の噂と同じものだ。カタルーニャの地元メディアを中心に、すでに移籍が成立したかのような報道がされているが、当のグリーズマンからは明確なチーム退団の意思や移籍を希望する言葉はなく、両クラブからの声明もない。
流れてくる情報は「コンタクトがあった」「興味を持っている」という、あくまで移籍話のスタートを意味するものでしかなく、ゴールに向かっている証拠は何もない。
乾の場合、今回の移籍話を現実味あるものとしたのは、バスク地方のTV局ETBによる「乾がロッカールームでクラブに対して退団の意思を示した」という報道が発信源だった。
確かにこの話が真実であれば、移籍の可能性はかなり高くなっているように見えるが、ETBの記者に話を聞いてみると「ロッカールームではそういう話をした、と聞いた。だが、クラブに話を聞くと、乾からそういう話は聞いていないという答えだった。だから、自分たちもよくわかっていないんだ」と、確証は何ひとつ持っていない様子だった。
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