マンC史上最高額でCB。グアルディオラの
「お買い物」は吉と出るか (2ページ目)
そもそも、名将グアルディオラがこだわり続けたラポルトとは、どんな選手なのか?
ラポルトは18歳にして、名将の誉れ高いマルセロ・ビエルサにセンスを見いだされ、名門アスレティックでレギュラーを勝ち取っている。通常、守備の選手は攻撃の選手よりも、定位置確保に時間がかかるだけに、その素質の高さは伝わるだろう。
ラポルトはまず、対人プレーにおいてフィジカルで他を凌駕していた。アスリート能力が高く、性格も勝ち気で、名のあるアタッカーたちをものともしない。勢いあまって攻め上がりすぎるほどだった。
特筆すべきは、攻めの防御を可能にする技術、戦術レベルの高さだろう。バックラインからボールを受け、左足でつけるボールのタイミングは迅速で的確。ボランチが詰まっているときには、マークを外して持ち上がることができるし、逆サイドまで精度の高いロングボールを蹴って、展開することもできる。
「父は3部リーグのサッカー選手で、母もサッカーをプレーしていた」と言われるが、息子の感覚はほぼ天性のものだろう。
グアルディオラはビエルサに心酔していることもあって、その薫陶を受けたラポルトの獲得をずっと目指してきた。バックラインを高く保ち、攻撃的に戦えるキャラクターを評価。バイエルン・ミュンヘン監督時代にも興味を示しているが、このときは契約に至っていない。シティの監督就任のときにチキ・ベギリスタインFD(フットボール・ディレクター)に提示した条件のひとつも、ラポルト獲得だった。
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