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香川真司が「オーバメヤンのいない
ドルトムント」で求められること (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

「辛抱強くやるしかないです。そのためには失点を防ぎながらやらないと。アウェーの地で大量得点を重ねるのは厳しいですし、粘り強くやらないとなかなか勝てないと思いますね」

 この試合では、ドルトムントが攻め切れないことにより、次第にヘルタが守備のリズムをつかんでいった。攻めてはセットプレーを奪い、ジワジワとドルトムントを苦しめた。後半開始直後のヘルタの先制点は、なんのことはないクロスを中央で合わされてしまった。

 ドルトムントに光明があるとすれば、左FWで出場した新鋭ジェイドン・サンチョの仕掛けが何回か機能したことだろう。

 後半26分の香川の得点シーンもそうだった。左サイドからゴール前に仕掛け、いったんはディフェンダーに引っかかったものの、再び仕掛け直してクロス。右ポスト前にうまくポジションを取っていた香川は難なく頭で合わせて、同点とした。

「うまくボールが来ただけで。ボールがよかったから」と、香川も後輩のクロスを称えた。ちなみにサンチョは昨年インドでのU-17ワールドカップにもイングランド代表として出場した2000年生まれの17歳。まだプレーに物足りなさはあるものの、そんな若手が台頭してきているのは強豪クラブならではの強みだろう。

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