アトレティコ戦でピケにブーイング。
政治がバルサを揺るがした2週間 (2ページ目)
しかし、問題はくすぶり続ける。そもそも、なぜ同じ国の中に別の国があるような"ねじれ"が生まれたのか?
かつてカタルーニャは王国で、イタリアやギリシャにまでその版図を広げていた。しかし18世紀、強大になったスペインの支配下に置かれることになった。そのとき、憲法や言語までも剥奪された。そして20世紀には、スペインの独裁政権から厳しい弾圧を受けることになった。
現在のカタルーニャは自治権を取り戻しているものの、独立の意志を捨てたことはない。南部をはじめとする他の地域との経済格差とスコットランドなど各国でみなぎる独立気運。昨今はこの二点を追い風に、スペインからの分離を図っていた。独立を求める声が消えることはないだろう。
では、もしカタルーニャが独立した場合、無敵艦隊と言われるサッカースペイン代表はどうなるのか? 来年のロシアワールドカップでも優勝候補と目されるスペイン代表だが、カタルーニャ人選手は少なくない。
まず、センターバックのピケ(バルサ)、マルク・バルトラ(ドルトムント)。サイドバックにはジョルディ・アルバ、セルジ・ロベルト(ともにバルサ)。アンカーのセルジ・ブスケッツ(バルサ)。インサイドハーフのセスク・ファブレガス(チェルシー)。アタッカーのジェラール・デウロフェウ(バルサ)。とりわけ、ピケ、アルバ、ブスケッツは代表の中心選手と言える。
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