マインツ武藤嘉紀の日本代表復帰計画。
まず最初は「ケガしないこと」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by AFLO

 大胆かつ慎重に。武藤嘉紀のこの夏の調整方法を簡単にいえばそうなる。マインツに入団してからの2シーズンのうち、半分近くはケガに悩まされてきた。3季目となる今季は、何よりシーズンを通しての活躍と、その先にある日本代表への復帰とワールドカップに出場することを見据えて、プレシーズンのトレーニングに励んでいる。

練習後、ファンとの記念撮影に応じる武藤嘉紀(マインツ)練習後、ファンとの記念撮影に応じる武藤嘉紀(マインツ)「目の前のことに全力を尽くす」「ひとつひとつ懸命にやるだけ」というようなことを話す選手が多い中で、武藤の場合は、段階的な調整と準備を大事にしていることが、言葉の端々からうかがえた。例えば7月上旬、チームに合流した当初はこうだった。

「新しい選手も入って競争意識もあって、いい雰囲気でできているんじゃないかな。自主練でかなり上げてきたから、コンディションはいいです」

 ぱっと見ただけで、コンディション的に他の選手を上回っていることがわかった。出遅れることのないように、先頭に立って練習をこなせるように、準備をしてきたことは明らかだった。

 ちょうどその頃、古巣であるFC東京とのフレンドリーマッチが7月19日に組まれたことが発表された。

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