宇佐美貴史の疑問。「10番の働きを求められながら、なぜ左サイドなのか」
プレシーズンマッチ、カイザースラウテルン戦に出場した宇佐美貴史(アウクスブルク) 昨シーズンが終わり、日本代表のW杯予選に追加招集の形で呼ばれた宇佐美貴史(アウクスブルク)は、ちょっと不思議な話をしていた。
「最終節の後にスポーツディレクターと監督と話をして、来季は10番的な働きをしてほしいと言われた」
それはつまり、新シーズンの出場を担保するという意味なのだろうか。
「いや、どうなんでしょう。ちょっとわからないですね」
本人も、本当によくわからないという表情だった。昨シーズンは11試合に出場、うち先発は5試合で無得点の選手に、なぜわざわざ場を設けて、そのような話をしたのだろうか。
今季もアウクスブルクはマヌエル・バウム監督が続投する。中盤のハリル・アルティントップが抜けた一方、サミ・ケディラの弟ラニ、ベネズエラ人FWセルヒオ・コルドバ、GKファビアン・ギーファーらを獲得したが、これまでのチームを大きく変えるものではなさそうだ。それは守備から入り、一か八かでゴールを狙う、いわば受け身のサッカー。そこに、チームが1部に昇格したころから変わらない、「とにかく頑張る」という哲学が加わる。
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