小林祐希がヘーレンフェーンの「リーダー&夕食番長」になっていた (5ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru
  • photo by SC Heerenveen

「日本の高級な寿司屋は自分で醤油をつけず(店側がつけるため)、そのまま口に運ぶだけ。そうしたちゃんとした日本料理を食べてほしい。お肉を食べるときも、和牛のA5ランクを用意してもらいます。一番いいものを食べてほしいんです」

 オランダでは、食事は割り勘だ。しかし小林は、「ここは日本料理屋だ。日本のサッカー界では、一番年上の選手が全部払う。アムステルダムに泊まりたい奴は、俺がアレンジしてやるから泊まっていっていいぞ」と言って、全部ひとりで払ってしまう。

「その代わり、お前は次の試合でゴールを決めればいい。お前は次の試合で0点に抑えればいい。そしてお前は、俺にパスを3本多くよこせばいい」と続けて笑いを取る。

「俺はもともと自分で計画して、みんなで遊びに行って、そこでみんなが喜んでいるのを見るのが好きなんです。それをおかずにしてワインを飲むのが、最高に美味しいんですよ。日本でもやってたことなんですけど、外国でもできて『ヨッシャー!』っていう感覚ですね」

 ヘーレンフェーンのロッカールームでは「祐希の連れて行ってくれた日本料理屋は最高だった」「今度は俺も連れて行ってほしい」「今度は俺たちの国の料理を食べに行こうぜ」「祐希、家にメシを食べに来いよ」といった会話が飛び交うという。

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