香川真司のリトマス試験紙。
「状態はいい」のに重要試合に出番なし (2ページ目)
香川真司にとっての重要性はこうだ。今季、香川はバイエルン戦やCLのレアル・マドリード戦など、チームにとっての大一番に出場することができていない。トーマス・トゥヘル監督がハイレベルの試合でのメンバーをどう考えているか。ライプツィヒ戦は今後を占ううえでも一種のリトマス試験紙となる一戦だった。
ましてや今は、チームの中心となったラファエル・ゲレイロ、ウスマン・デンベレも揃った状態だ。アンドレ・シュールレ、マリオ・ゲッツェ、ゴンサロ・カストロともポジションを争わなくてはいけない中で、出場機会を得られるかどうかが注目された。
そして行なわれた試合、チームは結果を出した。ドルトムントは1-0でライプツヒを下した。
ライプツィヒは主力のうちFWティモ・ヴェルナー、MFディエゴ・デメ、MFマルセル・ザビツァーの3人を欠いていた。苦しい台所事情から、U-23チームのパラシオ・マルティネスを出場させたほどだ。一方、ドルトムントはDFウカシュ・ピシュチェクの状態が不安視されたが、結局はフル出場。ベストメンバーで試合に臨んだ。
前半はお互いに攻守の切り替えが速く、目が離せない展開となった。ベンチから見ていた香川も「特に前半は白熱したレベルの高い試合だった」と言うほどだった。
そんな中で35分、ドルトムントはライプツィヒの守備が甘くなった隙をついた。デンベレが右サイドをドリブル突破。入れたクロスを、ファーサイドでフリーになっていたオーバメヤンが頭で決めた。ドルトムントはこの1点を守りきり、大一番を制した。トゥヘル監督は「我々はとてもとてもよかった」と、素直に喜びを表現している。
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