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「ポジションを奪い返すために」
香川真司が後半開幕戦いきなりフル出場 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 かつて香川が最も輝きを見せたのはこの部分であり、おそらく今、どこか中途半端に見えるのはゴール前に入るスピードやタイミング、回数の不足によるものだろう。複雑なシステムやメンバー交代に頭を悩ませることもあるが、チャンスが巡ってきているうちに、感覚を取り戻したいところなのだ。

 光明が見えたのは81分、デンベレとゲレイロの2人が速いスピードで崩し、香川がゴール前につめたが、相手GKに先に触られたシーンだ。

「ああいう形で最後に合えば、いい形だったと思う。そこの微調整を含めて、そういうクオリティを持っている選手はたくさんいるので......。ただ、再開後ということで、チームは若いですし、まだウスマンを含めて、準備という点でもっと気を引き締めていく必要があると思います」

 わざわざデンベレの名前を挙げたのは、彼が不用意に仕掛けるためにボールロストが多く、攻め込まれてピンチを招いた終盤を指している。

 ポジションやメンバーが試合ごとに変わるトーマス・トゥヘル采配の中で、香川はポジションをもう一度奪い返すためにどうしたらいいのか。

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