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本田圭佑は「我慢の日々」も、ミランは今季最初の危機を乗り切る (2ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari 利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 この試合には、モンテッラが選手に伝えたい重要なメッセージが、あちこちに散りばめられていた。まずは前の試合で十分な働きを見せられなかったバッカがスタメンを外れてベンチスタート。試合が約1時間たった後半19分になってやっとピッチに投入された。

 ピッチに戻ったバッカは、この屈辱からリベンジに燃えていて、ミランの決勝ゴールをマーク。勝利のキーマンとなった。このモンテッラの采配が意味することははっきりしている。このチームではレギュラーが約束されている選手などは存在しない。その座を手に入れるには誰もが汗をかき、戦わなければならない、ということだ。

 また中盤では終了30分前に若手のマヌエル・ロカテッリを投入し、中盤の底リカルド・モントリーヴォのいた場所に入れた。18歳の若手に重要な場面で重要なポストを任せたことは、これまたモンテッラの選手たちへの強いメッセージ性が感じられる。

 最後のメッセージは試合後の会見での彼の発言だ。

「ミランは自分たちらしいプレーと根性があるところを見せた。選手たちは苦労した先にこそ、勝利があることを自覚しなければならない。今日のようにね」

 また、モンテッラは守備についてこう分析している。

「時には偶然ゴールを奪われることもあるが、今日のように我々がチャンスを得てゴールを奪えることもある。つまり我々はいい方向に進んでいるとはいえるだろう。ただしもっとコンパクトにプレーする必要がある。もっとコンディションが上がっていけば、よりよい結果を出していけるはずだ」

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