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「情けないっす」。エイバル乾貴士は
予想外の開幕先発も痛恨の不発 (3ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kasamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 物事がうまくいかないときはストレスをため込んでしまうものだ。だがそういう苦しい状況でも、必ず自分のことを見守り、後押しをしてくれる人たちがいる。リアソルでのデポルティーボ・ラ・コルーニャとの開幕戦には、少ないながらもエイバルサポーターがチームを鼓舞するために駆けつけていた。

 試合前にバルでお茶をしているとき、2人の息子を連れたエイバルサポーターの夫婦が目の前を通った。母親が着ていたユニホームは背番号8番、乾のものだった。父親はこちらが日本人であることを知ると、「彼はエイバルのベストな選手だぜ」と、親指を立てて話してくれた。

 もちろん乾は彼らのことを知らないだろう。だが、その家族は間違いなくエイバルと日本人MFを応援してくれている。乾が試合後に笑顔を見せるような活躍ができれば、あの一家も笑顔に包まれることになる。乾にはそんな光景が見られるシーズンにしてもらいたいものだ。

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