2016.05.13

フランクフルト長谷部誠に密着。「残留への道」はこうして開けた

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by AFLO

 ブンデスリーガ最終節。フランクフルトが逆転残留へ向けて、あと一歩のところまでこぎつけている。

最終節ブレーメン戦に残留をかけるフランクフルトの長谷部誠 3試合前までは17位に沈み、自動残留圏内(15位以上。16位は入れ替え戦へ)までは6ポイントの勝ち点差があった。しかしそこからの3連勝で15位に浮上。とりわけ前節、後半戦リーグ無敗を守ってきた2位ドルトムントに対しての金星は、ドイツでもセンセーショナルに報じられた。いったいフランクフルトに何が起こったのか?

 今季のフランクフルトは開幕前から不穏な雰囲気に包まれていた。昨季チームを9位というまずまずの順位に導いたトーマス・シャーフが、上層部の騒動に巻き込まれる形でクラブを離れると、わずか1シーズン前に成績不振でチームを去ったアルミン・フェー前監督が復帰したのだ。

 前半戦を14位で折り返すと、後半戦は白星スタートとなったものの、その後8試合にわたって勝利から見放される。第25節を終えて復調の兆しが見えないと、クラブはフェーの解任に踏み切ったが、すでにチームは16位にまで順位を落としていた。

 後任には元クロアチア代表監督のニコ・コバチが選ばれたが、就任直後のボルシアMG戦を落とすと、翌節のハノーファー戦こそ勝利を収めたものの、そこから3連敗。ボルシアMGやバイエルン・ミュンヘン、レバークーゼンといった上位勢相手の黒星は仕方ないにしても、残留を争うライバルであるホッフェンハイムとの直接対決にホームで敗れたのは大きな痛手だった。