ダービー完勝を生んだミランの右サイド。本田圭佑はサッカーを知っている (2ページ目)
中盤は今回の勝利が生まれた場所だ。特に本田圭佑のいる右サイドはミランのプレーの要だった。「自分にはこのポジションでプレーするのに必要なスピードがないので、サイドでプレーするのは好きではない」と本田は言う。確かにそうかもしれない。しかし本田はサッカーというものを知っている。
フィジカルで運動量を求められるサッカーにも、もうかなり前から向き合っている。そしてプレーの先を読み、チームメイトにゴールをさせることができる。実際ミランの1ゴール目は、本田のクロスから生まれた。インテル陣内のど真ん中にいたアレックスに、絶好のアシストを通したのである。
その他にも本田は試合中、サイドでインテルのサントンとの競り合いに何度も勝ち、このポジションのレギュラーである実力を見せていた。終了間近に交代してピッチを後にした本田にはミラニスタからの賞賛の拍手が送られた。本田も満足だっただろう。なにしろ数週間前には彼に大ブーイングした同じサポーターたちからの拍手だったのだから。小さなリベンジを果たしたというところだ。
ミランにとってこのダービーでの勝利は今シーズンのターニングポイントともなるものだ。順位も単独6位となり、チャンピオンズリーグ出場圏内である3位とは6ポイント差だ。シーズン開幕当初、ミランが掲げた目標はヨーロッパリーグ出場権だったが、今のような結果が続けば、さらなる上を目指すことも可能なはずだ。
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