岡崎慎司と吉田麻也。「フル出場が叶わない」ふたりの境遇 (4ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

 そして、サウサンプトンの吉田も難しい局面に立たされている。定位置確保を目指すセンターバックのポジションでは、ジョゼ・フォンテとファン・ダイクがファーストチョイス。右サイドバックも直近3試合はセドリック・ソアレスが入り、吉田はベンチにまわっている。

「もうひと皮、ふた皮むけないと。サブで途中から出て満足するのではなくて、レギュラーを獲りにいかなければ……」と決意を語る吉田は、定位置奪取に向けて闘志を燃やす。

「サイドバックとしてもっと可能性を見いだしていきたいし、守備よりも攻撃の部分で、パスだったりクロスだったりの質を上げないといけない。同時にセンターバックとしてレギュラーも狙っていかないと。去年も一昨年もそうですけど、競争に勝つしかないので、やることは変わらないです」

 センターバックとしてレギュラー獲りを目指しながら、ロナルド・クーマン監督が評価してくれるなら、サイドバックも率先してこなす――。そのために、試合をテレビ観戦する際は、センターバックと同時にサイドバックの動きにも注目するようになったという。幸い、CBファン・ダイクは盤石の守備を見せているとは言いがたく、吉田にも付け入る隙はある。

「次の対戦は4月にあるので、そこでふたりが(ピッチに)立てるように。そうなるには、今後の努力次第だと思うので頑張ります」

 リターンマッチは2016年4月2日――。約5ヶ月後の再戦で、ふたりの「直接対決」に期待したい。

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