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PSGのGMが語る「我々の目標はレアルに追いつくことではない」 (2ページ目)

  • サイモン・クーパー●文 text by Simon Kuper   森田浩之●訳 translation by Morita Hiroyuki

 プレゼンの後にブッフォンは、もしミランと同じ条件をオファーしてくれるなら、ユベントスに残ると言った。ブランは了承した。今もブッフォンはユベントスにいる。そして「この間、チャンピオンズリーグの決勝でもプレーした」と、ブランはつけ加えた。

 ブランはイタリアが大好きだった。彼と子どもたちは、フランスとイタリア両方の国籍を持っている。ブランのもとでユベントスは、イタリアで初めてクラブ専有のスタジアムを建設した。しかし2010年、ユベントスのオーナー一族出身のアンドレア・アニエリが会長に就任し、みずからクラブの陣頭指揮をとるようになった。

「あれにはがっかりした」と、ブランは言う。「でもオーナーが実際に運営したいと言うなら、それは仕方がない」

 幸いにも翌2011年、カタール・スポーツ・インベストメンツがパリ・サンジェルマン(PSG)を買収し、二流だったこのクラブをトップレベルに引き上げようと計画した。彼らはブランを雇った。

「私たちの仕事は、(PSGでキャリアを終えた)デイビッド・ベッカムと毎日お茶を飲むことではない」と、ブランはクギを刺す。「プロフェッショナルな仕事が必要とされる。350人のスタッフを取り仕切り、PSGというブランドを世界中で管理し、パリのスタジアムに年間130万人を迎える。もし明日、パルク・デ・プランス(PSGの本拠地)の階段を転げ落ちた人がいたら、その責任をとるのは私だ」

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