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どん底から復調へ。コメントで振り返る香川真司の今季 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

「逆に僕はそういうことを思わないで欲しかったですし、今日は僕のゲームではなくチームの戦い。そういうところを僕は大事にしていた。(だから)チームが勝ったのが良かったです。アドリアン(・ラモス/FW)も(点を)取ったし、新加入の選手が取って自分自身も嬉しく思う。勢いをつけていきたいと思います」

 新加入選手でありながら、古株のようでもあり、微妙な立場に置かれている。加えてコンディションは整わない。今思えば簡単ではない再スタートだった。

 復帰戦でのゴールは幸先良く映ったが、ここから香川もチームもどん底へと転がっていく。チャンピオンズリーグ(CL)やドイツ杯では勝利を重ねるが、ブンデスでは7戦勝ちなし。この4年間の成績は、2連覇の後、2年連続2位。リーグを引っ張ってきたドルトムントとは思えない日々が続いた。

 香川自身も、以前のイメージでは全くプレイができずにいた。前線のロイス、オーバメヤン、ミキタリアンらのスピードについていくことができず、彼らを使うことも使われることもままならない。ようやく勝利をあげたのは11月9日の第11節ボルシアMG戦だった。試合に勝利した後ということもあり、香川は自身の課題について素直に語っている。

「両サイドや前に速い選手が多いので、それをどう生かすかを考えすぎちゃうところがあった。自分もそこに入っていけるような姿勢だったり、ペナ(ルティエリア)に入っていけるようなスピードだったり、そういう意識というのが求められる」

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