南米の「今」が分かる。コパ・アメリカはこんなに魅力的!

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi  photo by AFLO

6月特集 ブラジルW杯から1年 ~日本代表と世界はどう変わったのか?~(3)

 世界中が熱狂した、あのブラジル・ワールドカップから1年――。ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、いよいよロシア・ワールドカップのアジア2次予選に挑む。だが、世界の強豪たちもすでに、2018年に向けて動き始めている。

ネイマール(左)とメッシ(右)の同僚対決は必見だネイマール(左)とメッシ(右)の同僚対決は必見だ とりわけ南米では、彼らがワールドカップの次に重要視するビッグトーナメント「コパ・アメリカ(南米選手権)」が6月11日(日本時間6月12日)に開幕。今大会はアルゼンチンとブラジルの2強を筆頭に、チリやコロンビアなどブラジル・ワールドカップで活躍した強豪国がハイレベルな真剣勝負を繰り広げる。開幕戦では開催国のチリがエクアドルを2−0で下し、幸先のよいスタートを切った。

 中でも注目なのは、優勝候補筆頭のアルゼンチンだ。指揮を執るのは、ワールドカップ終了後に退任したアレハンドロ・サベージャ前監督を引き継いだヘラルド・マルティーノ監督。マルティーノは2013-2014シーズンにバルセロナの監督を務めていたことでも知られるアルゼンチンの名将のひとりで、2010年ワールドカップでは日本代表をPK戦の末に破ったパラグアイ代表を指揮していたので、彼の名前を覚えている日本人も多いのではないだろうか。

 そのマルティーノ率いる今大会のアルゼンチンは、世界最高レベルの豪華メンバーを揃えている。最大の武器は攻撃のタレントで、バルセロナで3冠を達成したばかりのリオネル・メッシを筆頭に、セルヒオ・アグエロ(マンチェスター・シティ)、カルロス・テベス(ユベントス)、ゴンサロ・イグアイン(ナポリ)、エセキエル・ラベッシ(パリ・サンジェルマン)がFW登録。さらに、MFにもアンヘル・ディ・マリア(マンチェスター・ユナイテッド)、ハビエル・パストーレ(パリ・サンジェルマン)、エリク・ラメラ(トッテナム・ホットスパー)らがメンバーに名を連ねるなど、その攻撃力は驚異的だ。

1 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る