本田圭佑とアバーテ。ミランの右サイドは復活するのか

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

オフィシャル誌編集長のミラン便り2014~2015(24)

「80分間で枠に飛んだシュートは1回。よく走り、よく守ったが、いつものような光った攻撃は見られなかった」

 これがスタメンに戻った本田圭佑の、フィオレンティーナ戦(第27節、現地時間3月16日)の私の寸評だ。

フィオレンティーナ戦に先発した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS)フィオレンティーナ戦に先発した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) 先週一週間、また本田が2トップの後ろのトップ下のポジションに入るのではないかということで、ミラン関連の記事は盛り上がりを見せていた。このコラムでも取り上げてきた、いわゆる彼本来のものと言われるポジションだ。

 しかしふたを開けてみると、本田は3トップの右サイドの位置に入っていた。だが、ここもまた彼が14ヵ月前にミランでプレイを始めて以来、すでに慣れ親しんだポジションだ。本田と同じ右サイドには、怪我から復活したアバーテも戻ってきた。インザーギの目論見(もくろみ)は本田―アバーテの右サイドのラインの復活だろう。

 この2人のコンビは、今季開幕直後のミラン好調の原動力だった。しかしその後、アバーテは度重なる怪我に苦しめられ、コンビが解消されると共にミランの調子は下降線をたどっていった。その後やっと戻ってきたかと思うと、今度は本田がアジアカップのために不在。なかなかこの2人がそろうことはなかった。

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