CLでレアルに敗退。シャルケ内田篤人が吐露した悔い (2ページ目)
「100%ではないけれど、シーズンは残り2ヵ月だからなんとかやるよ」
内田は昨年2月に右ひざの腱を断裂して以降、常に「だましだましやるしかない」と言い続けてきた。とはいえ、自ら「試合に出るのは厳しい」であるとか「100%ではない」とはなかなか言えない性格でもある。ディマッティオは前監督から「あいつは痛がらない」と引き継ぎを受けていたほどだ。
そのためディマッティオはこれまでも「お前は痛がらないそうだが、状態はどうだ?」と聞いてくることがあったが、いつも内田は「大丈夫」と答えてきた。だが無理を押してプレイしたレアル・マドリードとのホームでの第1戦の後、ブレーメン戦は自ら「できない」と言ってベンチから外れた。続く「バイエルン戦より燃える」というドルトムントとのダービーでは復帰したものの、ホッフェンハイム戦ではベンチスタート、という流れだった。
「なんとかやる」という内田の答えは、つまり「90分使ってくれ」という意味だった。だがディマッティオの決断は「シーズンの残り2ヵ月というのは長い。だから使う時間を短くする」。途中出場や交代、欠場も選択肢に入れる、ということだった。
「俺としては根性で乗り切ろうと思ったんだけど」と言う内田は、ポーカーフェイスに苦笑いを浮かべたというところか。淡々とした中に、何かを押し殺していることが見え隠れした。
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