なぜミラニスタは本田圭佑にブーイングを浴びせたのか
オフィシャル誌編集長のミラン便り2014~2015(9)
怒涛の一週間が終わった。しかし残念ながら結果はミランにとって決していいものではなかった。前回このコラムで触れたフィオレンティーナ戦で引き分けた(1-1)後、週半ばでのカリアリ戦でも引き分け(1-1)、そしてこの日曜日、サンシーロでのパレルモ戦での予期せぬ敗戦(0-2)。今季ミラン、2度目の黒星である。
それにしてもユベントスに負けるのならばともかく、今シーズン昇格したばかりのパレルモに負けるのはミラニスタとしては解せないのだろう。ショックを受けたサポーターは今シーズン初めて、自分たちのチームにブーイングを浴びせた。
パレルモ戦に先発、68分までプレイした本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) 開幕から好調にスタートダッシュ、インザーギの下、ひとつにまとまったミランを見て、ミラニスタの期待は大きく膨らんでいた。これまでスクデット争いから遠く離れ、ヨーロッパでの試合にも出られない状態に我慢を強いられてきただけに、ここで一気にイタリアサッカーの頂点に返り咲くという夢をサポーターたちは見てしまっていたのだ。とにかくサンシーロでのブーイングがミランの試練の始まりの合図にならないことを祈るばかりである。
パレルモ戦の結果はただの負け試合というだけではない。3位に入るというチャンスも逃してしまった。このコラムの読者ならもちろんご存知だろうが、リーグでの3位とはチャンピオンズリーグ出場圏内を意味する。
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