2014.04.19

無冠濃厚でサポーターから罵声。普通のチームになったバルセロナ

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 スペイン国王杯に敗れ、11年ぶりに公式戦3連敗を喫したバルセロナ。タイトルを獲得することで黄金時代の終焉を否定してきたチームだが、2007~2008シーズン以来6年ぶりの無冠が現実味を帯びてきたことから、地元メディアも一時代の終わりを認める見出しを打ち出すなど、ここ最近見ることのなかった悲観的な雰囲気がバルセロナを覆っている。

 国王杯決勝の翌日から、日本のゴールデンウィークにあたるセマナ・サンタ(聖週間)が始まったスペイン。キリストの復活までの受難を記念するお祭りが行なわれる1週間だが、バルセロナはその前の1週間、大きな受難を迎えた。

スペイン国王杯決勝で敗れ、浮かない表情のメッシ まず4月9日、アトレティコ・マドリードの前に完敗しチャンピオンズリーグ(CL)敗退。12日のリーガ、グラナダ戦ではチャンスを作りながらも無得点で1対0と敗れ、リーガの優勝争いから1歩後退する。そして16日、宿敵レアル・マドリードとメスタージャ(バレンシア)で行なった国王杯決勝で1-2の敗戦......1週間の間に2つのタイトルに別れを告げ、残されたリーガのタイトルも、それこそ神頼みが必要な状況である。バルセロナはこれまでの栄光とかけ離れた状況に追い込まれている。

 国王杯のタイトルを逃し、誰よりも憔悴しきったチームを迎えたのは味方であるはずのサポーターからの罵倒だった。集合場所であったカンプノウでは、深夜にもかかわらず「金の亡者の傭兵たち」「このユニホームで汗をかくことのないやつら」といった言葉が投げつけられた。翌日の練習でも監督マルティノに対して「チームから出ていけ」「アルゼンチン行きの航空券を買って戻ってくんな」といった辞任要求の声が飛び交った。