代表選出の細貝萌。なぜドイツと日本で評価が分かれるのか (3ページ目)
だが本人は、守備面ばかりを評価されることを良しとしてはいない。プロ入り直前まで攻撃的な選手であったこともあり、やはり攻めることが好きなのだと言う。だからこそ現在の課題は「ボールを奪った後にどうするか」。日本代表で求められているのもまさにそれで、本人が感じる課題と代表で出場数が増えない理由は一致する。
分かりやすいのが昨年のコンフェデ杯メキシコ戦でのプレイだった。ボールを奪ったのはいいが、味方に渡すことさえできず、逆に奪われる場面があったのは、本人も「ショッ クだった」と言う。だからこそ今季、取り組んでいるのはその部分だ。
また、そういう姿勢は信頼関係のあるルフカイが監督だからこそ理解してもらえる。ポジションを点々とし、結局サイドバックに落ち着いたレバークーゼン時代とは大きく違うところだ。「ボランチだからこそ、彼はうちで嬉々としてプレイしている」と、ルフカイは地元紙にコメントしている。
「代表に呼ばれて嬉しくない選手なんていない。呼ばれたからには試合に出たい」と語る細貝。「いつかは長谷部さんを追い越さなくてはいけない」と、目標も具体的だ。代表での評価がブンデスでのそれに追いつく日を求めて、細貝はドイツの地で日々奮闘している。
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