ブラジルが3連覇。コンフェデ決勝の勝負を分けたふたつの「スーパープレイ」

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi photo by Matsuoka Kenzaburo

 ブラジルは、やっぱりブラジルだった。そして、これが「ブラジルホームの魔力」なのかもしれない。

 コンフェデレーションズカップの決勝戦、ブラジル対スペイン。開催国のブラジルが現世界チャンピオンと激突するという注目のカードは、ルイス・フェリペ・スコラーリ監督が「世界王者相手にこのような結果は誰も予想しなかった」と語ったとおり、3-0という予想外の大差でブラジルが勝利を飾った。

 ブラジルにとっては、実に3大会連続通算4度目のコンフェデレーションズカップ優勝である。

世界王者スペインを圧倒して優勝を決め、喜びを分かち合うブラジル代表選手たち世界王者スペインを圧倒して優勝を決め、喜びを分かち合うブラジル代表選手たち それにしても、ブラジルの勢いはもの凄かった。

 キックオフ直後から選手たちは超ハイテンション。前線からスペインのボールホルダーに対して激しいプレッシャーをかけると、虚を突かれたスペインは受け身の状態でゲームに入ることを強いられた。

 そして、その勢いはそのまま幸運なゴールにつながる。しかも、立ち上がりわずか2分の出来事である。

 右サイドのフッキが入れたクロスに詰めていたのは、フレッジとネイマール。ボールはまずファーにいたネイマール、そしてマーカーのアルベロアに当ると、こぼれたボールはピケとの競り合いで倒れていたフレッジがちょうどシュートしやすい場所に転がったのである。

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