【ベルギー】雑音を完封。リエージュの川島永嗣への信頼は揺るがない (2ページ目)
「決まらないのはもちろんもどかしかったし、後半は崩れたシーンもありましたけど、自分たちが攻撃的にいってるときに、どれだけ後ろを締められるかというのは、結果にこだわる意味でも非常に大事だと思うし、ディフェンスとも話がしっかりできていて、チームとしてのバランスも良かったのかなと思いますね」
この日は大きなピンチもなく、特に後半は川島に仕事らしい仕事はなかった。小雪が舞う中、自分で体を動かしながら寒さをしのぎ戦況を見守っているように見えた。だが、試合後の川島の声は枯れていた。声で味方を鼓舞しコントロールしていたことがうかがえる。川島の存在感は小さくない。
前節のブルージュ戦ではちょっとした事件が起きている。もともとこのチームの主力で、今季前半は負傷のため欠場していたGKポラトが今年に入り戦列復帰、そのポラトのプレイを見たいと、サポーターが試合中に歌い出したというのだ。
その後、GKコーチは現地メディアに対して、川島を擁護する発言をわざわざしている。一部サポーターが行なったこととはいえ、ここまでフル出場で支えてきた川島自身もメディアを通して不快感を示した。
だが、クラブや味方からの信頼は変わらない。ゲンク戦後の表情を見る限り、そんな騒動があったことなどもはやどこ吹く風。無失点に手応えを感じているのだろう、上機嫌でスタジアムを後にした。おそらく今、川島の目に映るのはプレイオフとその先のチャンピオンズリーグだけ。いつにも増して頼もしく、充実感がみなぎっているように見えた。
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