【南米】アルゼンチン代表でメッシが輝きを取り戻した理由
南米予選2試合で3ゴールを決めたメッシ メッシが止まらない。10月12日と16日に行なわれたW杯南米予選第9節と第10節で、いずれも先制点を決めてチームを連勝へと導いた。
第9節はホームでのウルグアイ戦。後半20分、メッシがゴール正面やや左で前を向いてボールを受けた。相手DFは離れており、ドリブルで仕掛けてシュートを放つには絶好の態勢だ。スタンドからはそれを期待する歓声が上がった。ところが、メッシはためらわず左サイドに開いていたディ・マリアへパス。歓声は失望のため息に変わった。しかしそのままゴール前に走り込み、ディ・マリアからのリターンをゴールへ押し込んだ。
29分には、メッシからディ・マリアへと繋ぎ、最後はアグエロがゲット。そして34分には、メッシに直接FKのチャンス。得意の左足で蹴られたボールは、飛び上ったウルグアイ選手のカベの下を抜け、ゴール右隅に吸い込まれた。「GKが高いボールを待っているように見えたし、カベが飛ぶような気がしたから下を狙った」と、"読み勝ち"を強調した。3-0の完勝である。
第10節はアウェーでチリと対戦。立ち上がりは幾度かピンチを招くが、前半28分、メッシの先制点が流れを変えた。ガーゴからの長いスルーパスをDFラインの裏で受け、追い付いてきた選手をワンタッチでかわして冷静にシュート。そして3分後には、左のディ・マリアからサイドチェンジのパスを受けたイグアインがドリブルで切り込み豪快に叩き込んだ。ロスタイムに1点を返されたものの、2-1で勝利し、勝ち点20で単独首位を守った。
バルセロナでの実績を考えれば、メッシのこの程度の活躍は当然ともいえる。しかしこれまで代表では、テストマッチなどでは結果を出すものの、重要な試合では期待に応えられなかった。それは、バルセロナの高度な戦術とのギャップや、代表の練習時間が少ないために生じるコンビネーション不足が原因だった。
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