2012.07.02

【EURO】スペインVSイタリアの決勝は、なぜ大差がついたのか?

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 中島大介●撮影 photo by Nakashima Daisuke

4-0と完勝で優勝したスペイン。史上初の大会連覇を達成した 勢いに乗るイタリアが、王者スペインをも破ってしまうかもしれない。

そんな興味とともに注目を集めたユーロ2012決勝も、終わってみれば4-0。72年大会に西ドイツがソ連(当時)を3-0で下したのを上回る、ユーロ決勝史上最大得点差で、スペインがイタリアに圧勝した。

 これでスペインは大会史上初の連覇達成。中間年のワールドカップを含めれば、三冠獲得である。いずれも前人未踏の大記録なのだから、スペインのデルボスケ監督が「スペインサッカーの歴史において、すばらしい時代」だと評するのも当然のことである。

 しかし、こと決勝に関して言えば、これほどの大差がつくような試合内容ではなかった。特に前半、イタリアは先制されてからの時間帯で、王者スペインと互角に打ち合うどころか、優勢にさえ試合を進めていた。

 にもかかわらず、なぜこれほどの大差がついてしまったのか。

 その原因を探れば、やはりイタリアのディフェンスにたどり着く。率直に言って、あまりにもスペインのパスワークに対する反応が鈍かったのだ。それは準決勝までの試合と比べると、不可解なほどだった。

 イタリアはチーム全体としてボールの奪いどころが定まらず、中盤でおもしろいようにパスをつながれた。それでも準決勝のドイツ戦のように、ゴール前でしっかりとはね返せればよかったのだが、DFラインの前でシャビやイニエスタに前を向かれ、狙いすましたスルーパスを次々に通されては持ちこたえられない。