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【ドイツ】香川真司が語った「ドルトムント序盤戦の苦闘」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • 木場健蔵●写真 photo by Koba Kenzo

 そして8月の開幕戦。ハンブルクを相手に勝利をあげたが、手応えは大きいとはいえなかったようだ。

「チームはもっと上を目指している。(バリオス、シャヒン不在でも)いいサッカーはできたが、こんなもんではない。まだベストではないし、まだまだよくなる手応えがある」

 その後は不振に苦しみ、第4節ぐらいまでは「全然ダメ」と繰り返している。第4節レバークーゼン戦が引き分けに終わると、力なくこう語った。

「個人的なことよりもチームとしてうまくいっていないことが大きな気がかり」「レバークーゼン戦で良くなるかなと思ったけど、開幕からずっと......。何か原因があるんだろうけど......」

 その不調ぶりを隠すことができないほどだった。9月も下旬に入り、第6節ハノーバー戦ではようやく今季初ゴールをあげる。だが、チームは早くも3敗目を喫し、ムードはどん底に近い。

「チームとして、去年のような絶対的な強さがない。2点、3点とたたみかける勢いが去年はあったのだが......。今年のチームにもそれはあるはずだけど、発揮しきれていない。それに守備にしても、先制した後、絶対勝ちきれる(守りきれる)というものがない。うまくハマっていないというか......。若いチームだけど、今は我慢の時。うーん、頑張ります」

 10月1日、第8節アウフスブルク戦。香川はベンチスタートで、仲の良い細貝萌との対戦はかなわなかった。だがチームが快勝したこともあり、表情は晴れやかだ。何かを吹っ切ったようでもあった。

「相手が弱かったし、4点も入ったけれど、攻撃でいい形があったわけじゃない。試合に出てなかったから言うわけじゃないけどね。でも、外から試合を見る機会がこれまでなかなかなかったから、やっぱり試合で勝つことは難しいんだなと、感じることができて良かった」

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