2012.04.30

【ドイツ】過熱する現地メディアによる香川真司去就報道の背景

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFLO

カイザースラウテルン戦に後半20分から出場した香川  前節優勝を決めたドルトムントのクロップ監督は、第33節カイザースラウテルン戦で主力を温存させた。

 香川真司もベンチスタートし、後半20分からのプレイに留まった。香川は中盤でパサーに徹し、味方のチャンスを演出し続けた。すでに勝負は決まっていたが、後半31分、この日の5点目、ペリシッチのゴールをアシストした。これで香川は今季8アシスト目を記録している(結果は5-2)。

 そこまで目立った活躍ではなかったようにも見えたが、ビルト紙は今季10回目のベストイレブンに選んでいる。プレイそのものよりも注目度の高さをうかがわせる選出でもあった。

 4月中は、香川の去就に関してクラブ側からの声ばかりが聞こえてきた。条件提示を行ない(年俸300万ユーロ、2016年までの契約)、「2週間以内に返答しなくてはならない」と、ツォルクSD(スポーツディレクター)がメディアに語った、との報道も流れた。だが、香川側から意思表示があったという報道はなかった。先週になって、今度は「クラブ幹部は待ち切れない。4月末に期限を区切った」「香川抜きで新シーズン構想」との報道が流れた。

 カイザースラウテルン戦は4月最後の公式戦。ドイツ国内の報道が正しいのであれば、試合後のミックスゾーンで香川自身が少なからず何かを発言してもおかしくないタイミングだ。去就に注目が集まっていることを彼はどう捉えているのか、そこから疑問は出発する。