【ドイツ】リーグ戦再開でドルトムント大勝!香川真司の手応えと本音 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • 木場健蔵●写真 photo by Kenzo Koba

「ちょっと僕自身がパスに酔ってしまっている感じがする。きれいに、きれいに行き過ぎている。悔しい」
 
  最終的にシュートを選択できるようなシーン自体が少なく、シュートも60分に放ったミドルシュートの1本だけ。全体的にプレイエリアがボランチに近くなっている。それでもというか、そのためにというか、パスの精度は格段に上がっているように見える。逆に香川が中盤にいないと、ゴール前への危険度の高い縦パスが出てこない。

 この日は1点目にペナルティエリアに侵入してからのアシストを記録しているが、そのシーン以外ではペナルティエリアに近づいてボールを触る回数さえ少なかった。だが、59分の3点目のシーンでは、中央でグロスクロイツからボールを受け、いったんためてレバンドフスキへとつなぎ、これがブラシコフスキへと渡り得点となっている。また、4点目のPK獲得シーンも、起点となった縦パスは香川から出ており、得点機を演出していることに違いはない。それでも、得点できず悔しそうに話す姿はもはや今季の定番だ。

「動きながら受けるから良い体勢で受けられないとか、味方のパスがちょっとずれるということもあったけど......。前線で得点をできなかったのは僕だけだから......」

 後半戦、香川はゴール数を増やすのか、それともこのままアシスト役でチームをリードしていくのか。いずれにせよビッグクラブへの移籍を望む彼にとって重要な時間になるだろう。

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